転職活動をしていると「今のうちに資格を取っておいた方がいいのか」と考える瞬間がある。実際、僕も4回の転職のどこかで一度は調べたことがある。そのとき知ったのが「教育訓練給付金」という国の制度だった。
この記事の結論
教育訓練給付金は、転職前提でなくても使える制度で、対象講座を選べば受講料の一部が戻ってくる。ただし「講座を選んでから使う」のが正しい順番で、「制度があるから何か取ろう」で選ぶと遠回りになる。40代の転職活動では、書類選考・面接対策のように直接効くものではなく、あくまで選択肢を広げる手段として位置づけるのが実態に近い。
教育訓練給付金とは|3種類ざっくり整理
厚生労働省の制度で、雇用保険に加入していた(している)人が対象の講座を修了すると、受講料の一部が戻ってくる。ざっくり3段階ある。
- 一般教育訓練給付金:受講料の20%(上限10万円)。対象講座が一番多い。
- 特定一般教育訓練給付金:受講料の最大50%(上限25万円)。事務系の資格や特定の講座が対象。2024年10月の制度拡充で40%から引き上げられた。
- 専門実践教育訓練給付金:受講料の最大80%(年間上限64万円)。専門職向けの長期講座が中心で、資格取得後に就職すると給付が上乗せされる仕組み。これも2024年10月に70%から引き上げられた。
どれも「雇用保険の加入期間」が条件になっていて、転職回数が多いと通算になるのか分断されるのか気になるところだが、基本的には離職から1年以内であれば通算されるケースが多い(制度の詳細・最新の加入期間要件はハローワークで個別に確認するのが確実)。
40代の転職でどう使えるか
教育訓練給付金は「転職するために使う制度」ではなく、「対象講座を受けたら結果的に転職の選択肢が増えた」くらいの位置づけで考えた方が実態に合う。40代で使い道があるとしたら、こういうケースだと思う。
- 今の職種のまま、隣接分野の資格を取って選べる求人の幅を広げる
- 未経験分野に踏み出す前に、最低限の基礎知識を講座で埋めておく
- 在職中に受けられる講座を選び、転職活動と並行して進める
逆に言うと、「資格さえ取れば書類が通る」という即効性を期待する制度ではない。書類選考の通過率を上げたいなら、書き方や職務経歴書の構成を見直す方が先に効く。
対象講座の探し方
厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で、講座名・分野・受講形式(通学/通信/オンライン)から絞り込める。給付率が高い専門実践教育訓練は対象講座が限られるので、まず自分の職種・興味に近い分野で検索し、給付率と受講期間のバランスを見るのが順番として自然。
申請の流れ・注意点
- 対象講座を選ぶ(受講開始前に、ハローワークで受給資格があるか確認しておくと安心)
- 講座を受講・修了する
- 修了後1ヶ月以内にハローワークで支給申請
注意点は、講座受講中は基本的に自己負担で先払いになること。給付は修了後にまとめて戻ってくる仕組みなので、「受講料が最初から安くなる」わけではない。ここを勘違いしていると、受講開始時の出費で計画が狂う。
検討してみて感じたこと
結局、僕自身はこの制度を使って資格取得までは踏み切らなかった。理由は単純で、転職のタイミングと講座の受講期間がうまく噛み合わなかったから。ただ、こういう制度があると知っているだけで「今の職種のまま行き詰まったら、こういう手もある」という安心材料にはなった。転職活動そのものへの即効性より、選択肢を1つ増やす制度として頭に入れておく、くらいの距離感がちょうどいいと思う。
制度を調べて分かったのは、遠回りより先に「今の経歴でどう評価されるか」を知る方が早いということ
教育訓練給付金は選択肢を増やす制度ではあるけど、即効性は薄い。それより先に効くのは、今の職務経歴でどんな求人が狙えるかを知ることだと思う。求人数の多いリクルートエージェントなら、在職中の登録でも無料で今の市場価値を相談できる。講座を検討する前に、まずここから始める方が近道かもしれない。
【PR】リクルートエージェント
まとめ|制度は「使う前提」で調べない方がいい
教育訓練給付金は、転職の武器というより「たまたま対象講座があったら使う」くらいの制度。40代で書類選考・面接対策に直接効くものを探しているなら、まずはそちらを優先した方がいい。
書類選考の通過率については転職 書類選考通過率の目安|22社中2社だった40代の話に、未経験分野への転職については40代未経験転職は本当に厳しい?「隣接未経験なら勝てる」の結論にまとめている。


コメント